タグチメソッド

MT法

MT法とは、タグチ流多変量解析手法の一つであり,非対称判別分析です。
通常の判別分析が母集団に対等な二群を想定しているのに対して,MT法では正常と異常という概念で判別を行います。
つまり,正常はある一つの群をなすが、異常は群をなさないというのがMT法が想定しているデータの背景の特徴です。
例えば、健康診断を行って患者が健康か健康でないかを判別したいときにはMT法が良いです。
健康な人は同じような数値をとりますが、「健康でない」というのは様々なものがあります。
一つ,血圧を考えてみると、血圧は高すぎても低すぎても健康とは言えません。つまり、異常の方向がばらばらなのです。
大きかったら異常、小さかったら正常という風には分けられないためMT法が使われます。

MT法による解析の手順は以下の通りです。

  1. 正常と分かっているp次元のデータ\({\bf x}_i,(i=1,2,\cdots,n)\)から標本平均ベクトル\(\hat{\mu}\)と標本共分散行列\(\hat{{\bf \Sigma}}\)を計算します。
    \begin{eqnarray*}
    \hat{\mu}&=&\frac{1}{n}\sum_{i=1}^n{\bf x}_i\\
    \hat{{\bf \Sigma}}&=&\frac{1}{n}\sum_{i=1}^n({\bf x}_i-\hat{\mu})({\bf x}_i-\hat{\mu})^{T}\\
    \end{eqnarray*}
  2. 判別したいデータ\({{\bf x}’}\)の異常スコア\(d({{\bf x}’})\)を計算します。
    \begin{eqnarray*}
    d({{\bf x}’})&=&({{\bf x}’}-\hat{\mu})^{T}{\bf \hat{\Sigma}}^{-1}({{\bf x}’}-\hat{\mu})\\
    \hat{{\bf \Sigma}}&=&\frac{1}{n}\sum_{i=1}^n({\bf x}_i-\hat{\mu})({\bf x}_i-\hat{\mu})^{T}\\
    \end{eqnarray*}
  3. \(d({{\bf x}’})\)がある閾値より小さければ正常、大きければ異常と判別します。

 

MT法の土台となっているホテリング管理図についても勉強しておくと良いでしょう!

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