線形計画法とは?

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線形計画法について

線形計画法とは、ある目標を達成するために最適な方法を見つけるアプローチ。

ビジネスシーンでよく登場するアプローチなのでおさえておきましょう!

線形計画法とは?

線形計画法は、多くの制約条件の下で最適な解を見つけるための強力な数学的手法です!

ビジネス、エンジニアリング、経済学など、さまざまな分野で広く利用されています。

例えば、限られたリソースを効率的に使って利益を最大化したり、コストを最小化したりする際に役立ちます!

ビジネスにおいては、生産計画、在庫管理、輸送問題などで頻繁に利用されます。

もう少し手法について細かく見ていきましょう。

線形計画法は、目的関数を最大化または最小化するための手法で、いくつかの線形な制約条件の下で行われます。

ここで、目的関数は最大化または最小化をしたい対象(例えば利益、コスト)を表し、制約条件は資源の制限や技術的な制約などを表します!

線形計画法に登場する用語は以下の通り

目的関数

最適化の対象となる関数。例えば、利益を最大化する場合の利益関数や、コストを最小化する場合のコスト関数。

例:利益=2x + 3y という式があった時にxとyの値を変えて利益を最大化することが目的。

制約条件

目的関数を最適化するために守らなければならない条件。これには資源の限界や技術的な制限が含まれ、通常、不等式や等式で表現される。

許容解

制約条件を満たす解。制約条件の範囲内で目的関数の値を計算できる解。

最適解

全ての許容解の中で目的関数の値が最も良くなる(最大または最小となる)解。
この最適解を見つけることが線形計画法の目的。

線形計画法の具体例

続いて、線形計画法の具体例についてわかりやすい例を取り上げて見ていきましょう!

ある工場では、製品Aと製品Bを生産しています。

それぞれの製品を生産するには異なる資源が必要であり、資源には限りがあります。

目標は、資源の上限という制約条件を満たしつつ、利益を最大化するために各製品をどれだけ生産するかを決定することです!

問題設定は以下の通りです!

問題設定

製品Aの利益:40ドル

製品Bの利益:30ドル

製品Aを1個生産するのに必要な資源:2時間の労働力と3キログラムの原材料

製品Bを1個生産するのに必要な資源: 1時間の労働力と2キログラムの原材料

利用可能な労働力: 100時間

利用可能な原材料: 180キログラム

上記の問題設定から、今回の生産計画を行う際の制約条件を式として表していきます!

今回は制約条件として以下の3つを設定する必要があるでしょう!

2x+y <= 100 (労働力の制約)
3x+2y <= 180 (原材料の制約)
x >= 0, y >= 0 (非負制約)

ここで、xは製品Aの生産量、yは製品Bの生産量を表します。

そして最適化の対象となる関数である「目的関数」は以下の式で表現することが出来ますね!

Z = 40x+30y

今回のケースは非常に簡単な具体例ですが、現実の問題はもう少し複雑になってきます。

しかし複雑になっても制約条件のもとで目的関数を最大化するというアプローチは変わらないのでしっかりおさえておきましょう!

課題

線形計画法で解ける具体的な問題を自分で考えてみましょう!