チャットボットとは

所要時間

20分

学ぶコト

・チャットボットの概要

・ルールベースモデル

・AIベースモデル

このレッスンでは、チャットボットの概要とチャットボットで使われるモデルについて解説していきます。

チャットボットとは?

チャットボットとはユーザーの言葉や文章に対して自動で応答してくれるコンピュータプログラムを指します。

最初に登場したチャットボットは1966年にジョセフ・ワイゼンバウムによって開発された「ELIZA(イライザ)」といわれています。

「ELIZA」はユーザーが入力した文章からキーワードを抜き出しテンプレートに埋め込み返答するというもので、心理療法の一部を模倣する目的で開発されました。

最初はユーザーの文章をそのまま返答したり、特定の単語が当てはまったら用意したテンプレート文を出力するといったシンプルなものでしたが、人間と対話できている点で注目を呼び、研究が広がっていきました。

その後、自然言語処理技術機械学習などのAI技術により、文章の解析能力と応答能力が向上したことで、より自然で人間らしい会話が出来るようになりました。

チャットボットには大きく2種類のモデルがあります。

  • ルールベースモデル
  • AIベースモデル

それぞれ特徴を見ていきましょう。

ルールベースモデル

ルールベースモデル」のチャットボットはユーザーの文章を解析し、解析した結果に対して、あらかじめ用意したルールやパターンに従って返答するモデルです。

ルールベースモデルはチャットボットの原型となるモデルで特徴は以下になります。

  • 事前に設定されたルールに従って動作
  • 具体的なキーワードやフレーズに対してルールを設定することが多い
  • 開発が比較的簡単でルールに従った質問に対して正確な応答が出来る
  • 状況や文脈に応じた返答が難しくルール外の入力文に対応できない
  • 新しい会話パターンに対応するためには、新しくルールを追加・更新する必要がある

想定された会話に対して適切な回答が出来るため、利用者の質問に回答する”カスタマーサポート“や指示された行動をする”タスク指向型“のチャットボットによく利用されます。

AIベースモデル

AIベースモデルのチャットボットは機械学習ディープラーニング自然言語処理の技術を組み合わせて大量のデータを元に、人間らしい会話を行います。

AIベースモデルは以下の特徴があります。

  • AI技術を使って、大量のテキストデータを学習⇒文脈や状況に応じて会話を行う
  • 事前にルールを設定しなくて幅広い質問や会話パターンに対応できる
  • 学習データを追加していくことで、回答の精度が向上し、より人間らしい会話が出来るようになる
  • 膨大な学習データと演算マシンが必要なため、開発や学習に時間がかかり、コストも大きい

文脈や状況に応じて柔軟に回答できるため”エンターテイメント型“のチャットボットや”AIアシスタント“など様々な分野で活用されています。

課題

・チャットボットの使用例を調べてみよう!