MTシステム

T法

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T法とは、タグチ流の多変量解析手法の一つであり、予測のための方法です。
用いられる、データタイプは重回帰分析と同じです。
つまり、一つの目的変数と複数の説明変数があり、連続変量を考えています。

重回帰分析との違いは、データ発生の背景にあります。
重回帰分析では、説明変数から目的変数が発生していると考えています。
一方でT法では、目的変数から説明変数が発生していると考えています。

左図:重回帰のモデル(説明変数は独立)、右図:T法のモデル

T法では、「重り」と「秤」のモデルとしてよく知られています。
一つの「重り」を複数の「秤」で測ったときにそれぞれの秤の重要性によって総合して「重り」の重さを推定する方法と考えられています。
秤の重要性はSN比と呼ばれます。

図:重りと秤の図

T法による解析の手順は以下の通りです。

  1. 学習データの中から目的変数が中位にあるデータを単位空間とします。学習データから単位空間の平均を引くことでデータの基準化を行います。
    \begin{eqnarray*}
    \bar{x}_{j}&=&\frac{1}{n}\sum_{i=1}^n{x^{unit}}_{ij}, \bar{y}=\frac{1}{n}\sum_{i=1}^n{y^{unit}}_{i}\\
    X_{ij}&=&x_{ij}-\bar{x}_{j}, M_{i}=y_{i}-\bar{y}\\
    \end{eqnarray*}
  2. 比例定数\(\hat{\beta_j}\)とSN比\(\hat{\eta_j}\)を算出します。
    \begin{eqnarray*}
    \hat{\beta_j}&=&\frac{\sum_{i=1}^lX_{ij}M_i}{r}\\
    \hat{\eta_j}&=&\frac{\frac{1}{r}(S_{\beta_j}-V_{e_j})}{V_{e_j}}\\
    r&=&{\sum_{i=1}^lM_{i}^2}\\
    S_{T_j}&=&{\sum_{i=1}^lX_{ij}^2}\\
    S_{\beta_j}&=&\frac{(\sum_{i=1}^lX_{ij}M_i)^2}{r}\\
    S_{e_j}&=&S_{T_j}-S_{\beta_j}\\
    V_{e_j}&=&\frac{S_{e_j}}{l-1}\\
    \end{eqnarray*}
  3. 逆推定をすることで各説明変数に対する目的変数の推定値\(\hat{M}_{ij}\)を求めます。
    $$\hat{M}_{ij}=\frac{X_{ij}}{\hat{\beta_j}}$$
  4. 各説明変数に対する目的変数の推定値\(\hat{M}_{ij}\)をSN比\(\hat{\eta_j}\)によって重み付け総合をして基準化済みの総合推定値\(\hat{M}_{i}\)を算出します。
    \begin{eqnarray*}
    \hat{M}_{i}&=&\frac{1}{\sum_{j=1}^p\hat{\eta}_j}{\sum_{j=1}^p{\hat{\eta}_j\hat{M}_{ij}}}\\
    \end{eqnarray*}
  5. 単位空間の平均を加えることで基準化前の総合推定値\(\hat{y}_{i}\)を求めます。
    \begin{eqnarray*}
    \hat{y}_{i}&=&\frac{1}{\sum_{j=1}^p\hat{\eta}_j}{\sum_{j=1}^p{\hat{\eta}_j\hat{M}_{ij}}}+\bar{y}\\
    \end{eqnarray*}

T法の計算の理解にはこちらのページを見ていただけいると良いです。

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