Webマーケティングにおいては様々なスキルが存在しますが、その中でも特に短期的に効果を出してビジネスをブーストできるスキルがWeb広告の運用。
しかし、ちゃんと理解しないと大きな赤字を出してしまう可能性の高い手段でもあります。
私自身、事業会社Webマーケ領域のデータサイエンティストとして多くのWeb広告運用に関わり個人でも広告運用をしてきましたが、指標の計測方法や運用方法を間違ってしまったがゆえに効率が悪くなってしまったケースを目の当たりにしてきました。
ただ、上手く使いこなせれば強力な武器となります。
そんな私の経験をふまえて、この記事ではWeb広告運用の基本と勉強方法について徹底的に解説していきたいと思います。
ぜひ、Web広告運用を理解してご自身のビジネスに活かしていきましょう!
動画で概要を掴みたいという方は以下のYoutubeでもまとめているのでご覧ください!
気になるところへ読み飛ばす
なんでWeb広告運用の勉強って大事なの?
そもそもなぜ今、Web広告運用が大事なのでしょうか?
デジタル化が進む世の中においてWeb広告を使えないマーケターはマーケターとは言えません。
Web広告・インターネット広告の勢いはとどまることを知らず、今や巨大広告媒体として君臨していたTV広告を大きく抜き去っています。
(出典:電通「日本の広告費2020年」)
この表の推移を見ると2018年にTV広告と同程度であったインターネット広告が2020年には大きくTV広告を抜き去り、4大マスメディア合計とほぼ同じになっています。
2020年のコロナの大打撃で各社が広告に対する出稿を弱め全体として広告に対する支出が減っているにも関わらず、インターネット広告だけは堅調な伸びを見せているのです。
TV広告は未だに有効な場面もあります。
有名な敏腕マーケターの森岡毅さんも名著「確率戦略論」にてTV露出の重要さを述べています。
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しかし、それは資本力があり、かつ広く認知を取ることが有効な場面に限られます。
Web広告について理解した上でTV広告を選ぶのであれば問題ありませんが、Web広告はよく分からないから既存のやり方でマス広告を頼ろうとするのは愚策です。
従来のマスメディアの広告はそれこそ多額の費用をかけないとなかなか実施することができませんでしたが、Web広告であれば少額から実施することが可能で個人でも問題なく運用することができるんです!
企業に勤めるサラリーマンにも・個人で事業をやる人にも是非このWeb広告の素晴らしさを理解してほしいところです!
・2018年にTV広告と同程度であったインターネット広告が2020年には大きくTV広告を抜き去り、4大マスメディア合計とほぼ同じになっている
・Web広告について理解した上でTV広告を選ぶのであれば問題ないが、Web広告はよく分からないから既存のやり方でマス広告を頼ろうとするのは愚策である
Web広告運用の基礎と勉強範囲
続いてそんなWeb広告の基礎を学びながら、どういう部分を勉強しなくてはいけないのか、勉強範囲を見ていきましょう!
Web広告の種類
まずは当たり前ですが、Web広告にはどんな種類があるのか理解しておくことが大事です。
デジタル広告には非常に多くの種類がありますが、全ての広告の設定方法などを細かく覚える必要はありません。
おさえておきたいのは、
・どこの面にどんな条件で出すことができるのか
・それぞれの広告はユーザーのどんな状態において効果的か
です。
全ての広告メニューを細かく理解しておく必要はありませんが、どんな種類の広告があってどんな時に使うのかは理解しておきましょう。
例えば、かなり購買ポイント・コンバージョンに近い広告として検索連動型広告というものがあります。
Google やYahooなどの検索結果の上位には必ず広告枠が設けられていて、そこに出稿してキーワードにあわせて露出を増やすことができるのです。
SEOによって純粋に検索結果の上位にコンテンツを出すことができればよいのですが、それには時間もかかりますし、なかなか上位を取るのは簡単ではありません。
そこで検索連動型広告に出稿するという選択が取られることになるのです。
検索連動型広告では、キーワードにあわせて広告を出稿できるのが特徴であり強みです。
キーワードにあわせて検索ユーザーのニーズは顕在化されているので、そこに対して適切な広告を展開すれば、効果は非常に高くなります。
しかし、その分キーワードによっては競争が激化していて費用がものすごいかかってしまう場合もあるので注意しましょう。
検索連動型広告では、取りたいキーワードに入札して面を取っていきます。
入札は1クリックに対する課金額になり、出稿する側が決めることができます。
もちろんクリックあたりの単価は安い方が費用をおさえることができるのですが、安くしすぎると他の競合に負けて広告面を取られてしまうかもしれません。
例えば、競合Aが「ダイエット おすすめ」に対して1000円で入札を入れていて、自社が800円なら、競合Aに検索連動型広告の面を取られてしまうわけです。
しかし、ここでむやみに2000円にするともちろん入札競争では勝てますが、1100円でも取れたので余計な費用がかかってしまっているわけです。
※厳密には品質スコアというキーワードと広告のマッチ度などの基準が入ってくるため、一概に全て入札価格で決まっているわけではありません
なるべく費用をおさえてかつ最大限の効果を発揮できるように頑張りましょう!
広告の種類に関しては他にもたくさんありますが、
・どんな面にどのような条件に絞って出稿できるのか
・そしてそれぞれの広告はどんな状態のターゲットに対して有効な広告なのか
を意識して運用するようにしましょう!
広告運用の際の効果測定・KPI
続いてこれらの広告を運用する際の効果測定・KPIについて確認しましょう!
広告の効果を測る指標としては、例えばCPC、CPAという指標がよく使われます。
CPCとはCost Per Clickの略であり、1クリックあたりのコストを表します。
またCPAはCost Per Acquisitionの略であり、1件コンバージョンあたりのコストを表します。
先ほどの検索連動型広告を例に上げて見てみましょう!
検索連動型広告の場合は、クリックごとに課金がされます。
すなわち検索連動型広告で広告出稿する際はクリック単価を設定し、その単価に応じてクリックされる度に課金がされるのです。
例えば、クリック単価を200円に設定したとしましょう。
そうするとCPCはそのまま200円となります。
この時、10回クリックして1回購入されると、獲得に2000円がかかっている計算になるのでCPAは2000円となります。
CPAを下げるためにはCPCを下げるもしくはCVR(コンバージョンレート:獲得の割合)を上げる必要があります。
しかしCPCを下げると、それにともなって露出が減りリーチできる母数が落ちてきてしまうので注意が必要なんです。
CPAはLTV(Life time value)と比較して適正な値を決めるべきです!
Life time valueは顧客生涯価値のことであり、新規で獲得したお客さんがここから先どのくらいの利益をもたらしてくれるかを表したものです。
例えば先ほどの例でCPAが2000円だとします。
この時、1購入あたり1000円の利益が出るシャンプーを販売しているとしましょう。
原価や物流費などその他雑費があるので、CPAと比較する際は売上ではなく利益で考えましょう!
確かにCPA2000円で1000円の利益なので割に合っていないように見えます。
しかし、実はそのシャンプーは新規購入から平均して1.5回のリピートが発生することが分かっています。
するとLTVは2500円となりCPA2000円に対して黒字になります。
つまり広告を打てば打つほど長期的に見れば黒字化することになります。
逆にこれがマイナスになっていると広告を打てば打つほど赤字に転落することになります。
この感覚を持っているか持っていないかで広告の効率は間違いなく変わるので必ず注意しましょう!
ここでは一部の広告の種類や指標の考え方しか取り上げていませんが、ここで取り上げた考え方は今後Web広告を学ぶ上で非常に重要になってきますので必ずおさえておきましょう!
・デジタル広告は非常にたくさんの種類があるので、ざっくりどこの面にどんな条件で出すことができるのか、そしてそれぞれの広告はユーザーのどんな状態において効果的かだけおさえておこう!
・CPCとはCost Per Clickの略であり1クリックあたりのコストを表す
・CPAはCost Per Acquisitionの略であり1件コンバージョンあたりのコストを表す
・広告の費用対効果が合っているかどうかは、Cost Per Acquisition(CPA)、Life Time Value(LTV)のバランスで考えよう!
Web広告の勉強方法
ここまでで、Web広告の基礎や勉強範囲について学んできましたが続いて実際にどんなフローでWeb広告を学んでいけばよいのか、勉強方法について見ていきましょう!
Step1:Web広告の概要を学んで全体像を掴む
まずは、改めてWeb広告の概要について学んでいきましょう!
この記事でもWeb広告の概要について簡単に学んできましたが、改めて概要をおさえておくとよいでしょう!
Web広告を含むWebマーケティング全般について理解できる書籍や動画講座を以下で私自身が作成しているので是非見てみてください!
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Step2:実際にWeb広告を出稿してみる
続いて実際にWeb広告を出稿してみましょう!
Web広告出稿は本当に簡単に実施できます。
個人的には最初に取り組む広告としては先ほど紹介した検索連動型広告がオススメです。
検索連動型広告はGoogleのキーワードを入札して検索結果の上部に自分のサイトを表示させることができます。
そのため検索からクリックして遷移する先である受け皿が必要です。
もしWebサイトを持っていないのであれば、誰でも簡単に作れるので作ってみましょう!
Webサイトを作ってもいいですし、簡易的な「ペライチ」などのサービスでランディングページだけ作って回してみるのも手です。
ただ、もし余裕があるのであれば自分でWebサイトを作成してみるのがWebマーケティング全般のスキルセットが身につくのでオススメです!
以下の記事で個人でサイト作成をして運用をする方法についてまとめています。
個人でサイトを構築するのであればエックスサーバーを借りてWordPressで構築するのがオススメです。
以下の記事で構築ステップをまとめていますので、是非チェックしてみてください!
WordPressの勉強方法は以下でまとめています!
その上で自分でランディング先ページを作成出来た後は以下のUdemy講座を見ながら設定を進めていくとよいでしょう!
細かい設定は公式リファレンスをチェック!
どんな領域でもそうですが、最新の情報はやっぱり公式を見るのが早いです。
細かい部分や分からない部分は公式のヘルプページを確認しましょう!
他にもTwitter広告・Instagram広告・Youtube広告など各種SNSの広告も非常に簡単に実施できますし少額から出稿できるので是非試してみましょう!
Step3:効果測定をしてPDCAを回す
当たり前ですが、Webマーケティングにおいて重要なのは効果測定をしてPDCAを回すことです。
Web広告においてもやりっぱなしにせず、必ず効果測定をおこなってPDCAを回していくことが大事です。
以下のような様々な観点からWeb広告の運用を見直していきましょう!
・狙うキーワードやターゲットは適切か
・クリエイティブは適切か
・予算は適切か
データに関しては広告の管理運用画面から確認できますが、サイトでの購入(コンバージョン)発生時にそのデータを広告と紐付けるためにWebサイト上でタグを埋め込む必要が出てきます。
タグの管理には、Google tag managerやYahoo tag managerが便利です。
また広告の効果測定で見るべき指標としては、先ほど取り上げたCPC・CPAなどの指標が1つの指標になります。
また、Webサイトへの流入経路などのトラフィックデータを計測してPythonやSQLなどで分析する分析基盤を作ることでWeb広告×データ分析の幅が広がります。
このWeb計測設計とデータ基盤構築に関しては、当メディアが運営する「スタアカ(スタビジアカデミー)」というスクールで学べますので是非チェックしてみてください!
以下の内容が学べます!
・BigQuery上でSQL、Google Colab上でPythonを使い野球の投球分析
・世界最大手小売企業のウォルマートの実データを用いた需要予測
・ビジネス・マーケティングの基礎を学んで実際の企業を題材にしたマーケティングプランの策定
・Webサイト構築してデータ基盤構築してWebマーケ×データ分析実践して稼ぐ
Web広告の勉強にオススメの教材やサービス
ここまでWeb広告の基本や勉強のステップについて見てきましたが、最後にWeb広告を勉強するためにはどんなサービスがあるか簡単にまとめていきます!
Udemyで学ぶ
【価格】 | 1200円~(コース売り切り型) |
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Udemyは世界最大の教育プラットフォームで私自身も勉強の際によく使っており、また講師としてもいくつかの講座を出しています。
Webマーケティング周りの知識はUdemyの動画で学ぶのが非常に手っ取り早くオススメです。
先ほども取り上げましたがWebマーケティングを幅広く学べる講座を私自身が出しているので、Web広告以前にWebマーケティングの全体像も含めて勉強したい方はこちらを見ていただければいいかと思います。
【入門から実践まで】Webマーケティングの全体像とデータ活用を短時間で学び実際にSEO集客ツールを作ってみよう!
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【講師】 | 私自身! |
【時間】 | 2.5時間 |
【レベル】 | 初級 |
スクールで学ぶ
Webマーケティングスクールで学ぶのも1つの手です。
独学だとなかなかWebマーケティングをしっかり学んで身に付けるまでがハードルが高い場合があります。
そこでスクールを利用してみるのも一つの手です。そしてスクールを選ぶなら是非当メディアが展開している「スタアカ(スタビジアカデミー)」を見てみてください!
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公式サイト:https://toukei-lab.com/achademy/
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【受講形式】 | オンライン形式 |
【学習範囲】 | データサイエンスを網羅的に学ぶ 実践的なビジネスフレームワークを学ぶ SQLとPythonを組みあわせて実データを使った様々なワークを行う マーケティングの実行プラン策定 マーケティングとデータ分析の掛け合わせで集客マネタイズ |
データに強いWebマーケターになりたいのであればめちゃくちゃオススメなカリキュラムとして構築しています!
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Web広告の勉強方法 まとめ
ここまででWeb広告の勉強方法について見てきました!
Web広告の基本とそれに基づく勉強法について見てきました!
Web広告はこれからの時代、必須のスキルであり、サラリーマン・個人事業主・経営者問わず万人が身に着けておいて欲しいスキルなんです!!
Webマーケティングについて、より詳しく知りたい・学びたいという方は以下の記事で詳しくまとめていますので是非チェックしてみてください!
また、より広くマーケティングについて知りたいという方は以下の記事を参考にしてみてください!