こんにちは!
消費財メーカーでデジタルマーケティングやデータサイエンス業務に従事し現在は独立して事業運営をしているウマたん(@statistics1012)です。
最近、デジタルマーケターの将来について考えることが多々あるのでこちらで記事にまとめておきます。
完全なるポジショントークになってしまうかもしれませんので悪しからず。
目次
デジタルマーケティングとは
まず、そもそもデジタルマーケティングとは何か?
その名の通りデジタルを使ったマーケティング。
デジタルマーケティングという考え方自体はここ十数年で出てきた言葉ですよね。
インターネットの台頭によりマーケティングの手段がマスからWebへ移り、マーケティングの主戦場はWebの世界になってきました。
そんな中、Webの中だけでなくIOTなどデジタル視点でのマーケティングに広げたデジタルマーケティングという言葉が聞かれるようになりました。
Webマーケティング→デジタルマーケティング→そして一周まわってマーケティングという流れも考えているのですが、そこらへんはこちらの記事をご覧ください。
デジタルマーケティングの領域
さてそんなデジタルマーケティングですが、どんな領域があるのでしょうか。
デジタルマーケティングはデジタル広告だけではありません。
なんか、マーケティングと言うと広告のイメージを持つ人が強いのでデジタルマーケティングもデジタル広告に目が行きがちなのですがそれだけではありません。
マーケティングの本質は「お客さんにどんな価値をどのように提供するか」。
それをデジタルで実現するのがデジタルマーケティングです。
だからデジタル広告は「どのように提供するか」の手段の1つでしかないわけです。
だからこそ、オウンドメディアでSEOを効かせて集客するのもSNSを通じてコミュニケーションを取るのも「どのように提供するのか」の1手段。
これらも全てデジタルマーケティングなんです。
具体的にはデジタルマーケティングの領域には、
・集客
・行動
・CV
・リピート
の4つがあります。
そしてその各プロセスを横ぐしで見てPDCAを回すデータの力が非常に重要なんです。
集客
お客さんに価値を届けるためには、まずはお客さんを集めなくてはいけません。
いくら商品やサービスを作り込んでも誰も来てくれなければ意味がありません。
お客さんに自分の商品・サービスを知ってもらうための様々な導線作りが重要です。
そしてそのためにはWebサイトは必須ですよね。
最近では、自社メディアを持たないSNS上だけでのコミュニケーションもありますが、基本的にデジタルマーケティングはWebサイトに集客するところから始まります。
そしてデジタルマーケティングにおける集客には、
・SEO
・広告
・SNS
・メール
などの流入経路があります。
SEOの勉強ロードマップについては以下の記事で非常に詳しく解説していますので是非チェックしてみてください!
行動
サイトに集客することが出来ても来てもらった、あまりにもサイトが分かりにくかったらもう二度と来てもらえませんよね?
そう、サイトに来てもらったお客さんに心地良い体験を提供するためにはサイト導線の設計をしっかり考えなくてはいけません。
サイトの見た目をUI(ユーザーインターフェイス)、サイトが提供する体験をUX(ユーザーエクスペリエンス)と言いますが、UIUXを徹底的に考え抜くことが大事です。
そのためには、分かりやすいサイト構造サイトだけでなくサイトの表示スピードなども気にしなくてはいけません。
CV
CVはConversion。
すなわち態度変容をお客さんが起こしたタイミングを指します。
業態によってどこをCVに持ってくるかは違いますが、分かりやすいのは購入でしょう!
もちろんCVポイントを複数持っていることも多く、ECサイトでは新規会員登録、新規購入をどちらもCVポイントとしていることが多いです。
お客さんにどれだけCVしてもらうかには、コピーライティングの力だったり、クーポンやポイントなどのインセンティブ、レコメンドなどが関わってきます。
リピート
買ってもらって終わりではありません。売上をしっかり積み重ねるためには、買ってもらったお客さんにリピーターになってもらうことが重要です。
そのためにはアフターフォローのメールを送ったり、LINEで新キャンペーン情報を配信したりなどのアプローチがあり得ます。
お客さんとの友好的なつながりを保ち続けることCRM(Customer related Management)が大事になりますね!
データによるPDCA
これら集客・行動・CV・リピートの4つをしっかりおさえつつ、それらを支えるデータの力が非常に重要です。
どこにボトルネックがあるのか分からないと適切な打ち手も見つかりません。
集客・行動・CV・リピートをしっかりトラッキングしてPDCAを回す体制を整えましょう!
デジタルマーケティングの将来性
そんなデジタルマーケティングですが、将来的にどうなるのでしょうか?
結論から言うと・・・デジタルマーケティングの将来性は今のところ明るいと思っています。
ただ手段に近視眼的になるのではなく、マーケティングの本質を忘れず手段としてのデジタルマーケティングをゴリゴリ使っていく!そんな気概が大事です。
いくつかデジタルマーケティングの将来性を見据えた話を数字を出しながらまとめていきましょう!
デジタル広告の伸びは安定している
デジタルマーケティングはデジタル広告だけでは語れないと言ったばかりですが、電通が出している広告媒体費(2018年版)について見てみましょう!
(引用:2018年 日本の広告費)
広告媒体費は、インターネット広告のみが前年比プラス(しかも116%!)。それ以外の媒体は残念ながらマイナスになっています。
まだインターネット広告よりもTV広告の方が高いですが、抜くのも時間の問題でしょう。
※2020年にとうとうインターネット広告がTV広告を抜きました!!
これを見るだけでもしばらくデジタルマーケティングという業界は伸びていくことが分かります。
逆に言うと、どんなマーケターもデジタルマーケティングを無視することはできない状況です。
デジタルマーケティングが全く分からないマーケターは生き残れない世界がそこまで来ているのです(30年前にTV広告全く分からないマーケターと一緒)。
デジタル広告における個人情報の問題
しかし、そんなデジタルマーケティングの攻勢に待ったをかけるのが個人情報保護の観点。
インターネット広告はユーザーに紐づく様々なクッキー情報を基にターゲティング広告を行うため個人情報的に大丈夫なの!?気持ち悪い!という声が大きくなってきているのです。
クッキーについて興味のある方はこちらの記事をご覧ください!
そんな中、ヨーロッパでは個人情報保護法GDPRが施行され個人レベルでのトラッキングが難しくなってきました。
さらにSafariブラウザでクッキーが保持できなくなる問題ITPが猛威を奮い始め・・・
世の中的には相当デジタル広告の風当たりは強くなってきています。
しかし、正直これは一過性のモノでありデジタル広告が無くなることはないし、デジタルマーケティングはより加速していくという見立てを立てています。
この流れは過剰なトラッキングがユーザーに違和感や気持ち悪さを与えてしまったことから来ています。
だからこそユーザーに違和感を与えず価値を提供していくことが大事。
お客さんに価値を与えるという根本的な部分を考え直す時が来ています。
SNSが当たり前になった世界
もう皆さんにとっては当たり前、なくてはならない存在になっているSNS。
SNSが当たり前になったことにより、より個人の発信が強くなり、企業は発信力を持つ個人をどう巻き込むかが重要になってきています。
そんな時代の中で、まだマス広告だ~なんて言っているのはバカ。
いかに企業に共感してくれるマイクロインフルエンサーを巻き込み、ムーブメントを起こしていくかが大事。
ユーザーと一緒に作り上げる顧客体験が大事なのです。
デジタルマーケティングの将来性を考える上で会社・業界の特性を知っておこう!
先ほどもお伝えした通り、デジタルマーケティングの将来は比較的明るく、ここでしっかり専門性も高めつつマーケティングの本質を考え抜き力を付ければ、将来性はあると思います。
そんな中、デジタルマーケターとしてどのようなキャリアを積んでいけば良いのか。
僕自身は、事業会社サイドのデジタルマーケターでしたが、一口にデジタルマーケターと言っても様々なタイプがあります。こんな感じでまとめています。
インハウスでない事業会社のデジタルマーケター
事業会社とは言っても、全てインハウスで行っているかどうかでデジタルマーケターの幅は違うので分けて見ていきます。
大手事業会社のデジタルマーケターは専門的な業務はパートナーさんにお願いしている場合が多いので、スペシャリストにはなりにくいです。
デジタルマーケティングに重要な広告運用、HP製作知識、SEO、データ分析・アクセス解析業務の詳細は学べないことが多いです。
一般的にはディレクションの立場に立って、パートナーさんと上手く協業してデジタルマーケティングを促進していくパターンが多いです。
インハウス事業会社のデジタルマーケター
ベンチャーやスタートアップではデジタルマーケティングの機能を全てインハウスで持っていることが多いので、先ほどの広告運用、HP製作知識、SEO、データ分析・アクセス解析業務を比較的学びやすいです。
というかほぼベンチャーとかスタートアップ入るとデジタルマーケティング業務自分でゴリゴリやんないといけないんですよね。
その上で、専門スキルを身に付けて転職したり独立したりする方が多いですね。
独立志向がある方や手に職付けたい方はベンチャー・スタートアップで修行すると良いかも!
代理店のデジタルマーケター
広告運用、HP製作知識、SEO、データ分析・アクセス解析業務を受託して運用するデジタルマーケターは、それらの専門知識を詳しく身に付けることができます。
一つの領域を深くやらなくてはいけないので、かなり専門的な知識が身につきます。
SEOコンサルの代理店でSEOスキルを高めれば引く手あまただし、自分でメディア作って稼ぐことも可能です。
最近だと強いメディアを元々持っていてそこから代理店業に手を出す会社なども増えてきましたね。
デジタルマーケティングのキャリアを描くのであれば以下の転職エージェントがオススメです。
デジタルマーケティングの将来性 まとめ
デジタルマーケティングの将来性について語ってきましたが、ポジショントークになりがちな点、ご注意ください。
デジタルマーケティングの将来性は明るい!とお伝えしましたがこの先何があるか分かりません。
これからはスマートスピーカーやIOTなど新たなデジタルデバイスで新たな経済圏が形成される可能性が高くなってきています。
ただどんな技術やデバイス・プラットフォームが登場しても、本質的に変わらないのはマーケティングの考え方。
マーケティングという本質を忘れずに日々邁進していきましょう!
Webマーケティング・デジタルマーケティングの勉強方法は以下の記事でまとめていますので是非チェックしてみてください!
そもそものマーケティングの勉強方法は以下でまとめています!
また当メディアで運営するスタビジアカデミーというスクールではデジタルマーケティングを全般的に学んだ後にメガベンチャーの事業改善提案をおこなってもらいます。
データサイエンスも同時に学べますので是非興味のある人はチェックしてみてください!
イラスト出典:Illustration by Stories by Freepik