こんにちは!
データサイエンティストのウマたん(@statistics1012)です!
この記事では画像認識タスクの判別精度を測るデータセットとして非常に有名なImageNetについて解説していきたいと思います!
ImageNetとは
ImageNetは、ILSVRC (ImageNet Large Scale Visual Recognition Challenge) という画像認識の精度を競うコンペティションにおいて、2010年〜2017年の間データセットとして利用されました。
1400万枚以上の画像に対してラベルが付けられている巨大な画像のデータセットです。
(出典:ImageNet Large Scale Visual Recognition Challenge)
ImageNet登場以前は、このような自然に生まれた画像にラベルが付いていてここまで巨大なものは存在しませんでした。
ImageNetにより、画像認識タスクに対する各モデルの精度が正確に判別できるようになったのです。
ちなみに同じく精度を測るベンチマークデータセットで有名なものに手書き文字画像のMnistがあります。
MnistはMixed National Institute of Standards and Technology databaseの略で、手書き数字画像60,000枚とテスト画像10,000枚を集めた、画像データセット。
Mnistは非常に使いやすいですが、正確に精度を比較する上ではImageNetの方が優れているでしょう。
ちなみに2012年に行われたILSVRCではトロント大学のジェフリー・ヒントン教授のチームが開発した畳み込みニューラルネットワークをベースにしたAlexNetが2位と大差を付けて優勝しました。
これによりニューラルネットワークが再注目されることになり現在のAIブームに繋がっているのです。
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ImageNetの使い方
それでは、そんなImageNetのデータセットはどのように手に入れることができるのでしょうか?
ImageNetのデータはImageNetの公式サイト(2010~2017年のタスクごとに公開)で確認できます。
この公式サイトでユーザー登録することでダウンロードが可能です。
以下のGoogleの公式にImageNetのダウンロード方法と注意点が載っています。
相当な容量になるので、普通にローカルにダウンロードするのは避けたほうがよいでしょう。
ImageNetの課題点
そんなImageNetですが、実は最近になって課題点が指摘されています。
2020年に登場したImageNetの課題点を指摘した論文が以下です。
この論文では、ImageNetのアノテーションが不正確なのではないかということを取り上げて学習データ・評価データとして使うことの問題点を指摘しています。
画像データでは、1つの画像に対してその画像を表す情報をラベル付けし、それに基づいて学習します。
この一連の作業をアノテーションと言うのですが、これが精度を向上させるうえで非常に重要なのです。
モデルのアルゴリズム自体よりもアノテーションがいかに正確に行われているかの方が精度への寄与度が高かったりします。
その点で、例えばImageNetでは複数のオブジェクトが写っている画像に対しても1つのラベルしか付いていないので、その画像内に写っているものをモデルが出力してもラベルと不一致になってしまう可能性があります。
そこで1つの画像に複数のラベルを付けるアノテーションが論文内では提案されています。
ImageNetの課題点に関しては、以下のQiitaの記事に詳しく記載されているので興味のある方はぜひ一読をオススメします。
ImageNet まとめ
ここまででImageNetについて簡単に解説してきました!
ImageNetは画像認識タスクにおいて非常に有名なデータセットですので、この機会にどんなモノなのか?どうやって使うのか?どんな課題があるのかについておさえておきましょう!
また、最近の画像生成系AIについては以下の記事でまとめていますので関連してぜひ理解しておきましょう!
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