今の時代、マーケティングにデータ分析は欠かせなくなってきています。
そこで、この記事では、マーケティング領域でよく使われるデータ分析の手法について簡単に解説していきます!
以下の動画でも詳しく解説していますよ!
ここで取り上げた手法で全てが網羅されているわけではありませんが、マーケティングで使える!という文脈からいくつかの手法を分かりやすく簡単に解説していきたいと思います!
気になるところへ読み飛ばす
データ分析をマーケティングに活かす上での注意点
データ分析手法を紹介する前に注意しておいて欲しいのは、データ分析は手法ありきではありません。
まずは、
男女で層別して平均を可視化してみる
時系列でデータのトレンドをみてみる
など基礎分析が必要で、それをサポートもしくは発展させるために確立された手法があるのです。
データを注意深く見ずにとりあえずここで紹介する分析手法を使ってみようーとしてもなかなか上手くいかないので注意しましょう!
分析の定義は分けて比べることです。
つまりは特定の手法を使わなくても、データを仮説をもとに分けて比較することは、それだけで分析なのです。
基礎分析をした上で新たな示唆を得るためにこれから紹介する手法を使ってみてくださいね!
それではいってみましょう!
マーケティングによく使われるデータ分析手法
それでは早速マーケティングによく使われるデータ分析手法を紹介していきたいと思います!
ここで紹介する手法は以下の7つ!
を紹介していきます。
統計的検定
まずは統計的検定。
統計検定は非常に基本的な分析手法であり、仮説が統計的に正しいかどうかを確かめる手法です。
なんとなーく違いがありそうだけど、どんな根拠で違いがあると言っていいのか分からないことって結構ありますよねー。
特にWebマーケティングの領域だとWebサイトのLPがはたしてどちらがよいのか?や広告のクリエイティブはどちらがよいのか?
など仮説に基づいておこなった変更を統計的にどちらが正しいのか検証することが必要です。
そんな時に統計的検定を用います。
ツールが自動的に判定してくれることが多いですが、なぜどんな原理で検定を行うのか背景を知っておくのと知らないのとでは大違いです!
統計的検定については以下の記事で詳しく解説しています!
クラスター分析
続いてクラスター分析!
クラスター分析は機械学習手法の中でも教師なし学習というカテゴリに属していて、ターゲットとなる目的変数がない分析手法です。
たとえば、顧客を行動データに基づいてセグメント分けしたい場合はクラスター分析が有効です。
クラスター分析を行うことで新たな観点でのセグメント分けが出来るかもしれません。
クラスター分析には階層的クラスター分析と非階層的クラスター分析がありますが、データ量が多い場合は非階層的クラスター分析が使われることが多いです。
ただ非階層的クラスター分析では、事前にクラスター数を決めなくてはいけないのある程度恣意性が介在してしまいます。
つまり、このセグメントの可視化においてユーザー像を想像するのはマーケターの腕の見せ所で、クラスター数を変化させてどのようなセグメント定義であれば最適なコミュニケーション設計ができるのか考えていくことになります。
また、クラスター分析で得られたセグメント情報を回帰分析のインプット変数として投入することでモデルの精度を上げることも可能です。
クラスター分析に関しては以下の記事で詳しく解説しています!
決定木
続いて決定木!
決定木はその名の通り木構造でデータを分類していく手法で、そこそこの精度と結果の解釈性の高さから実務の場で良く用いられています!
非常に簡易的ですが、会員か非会員かどうかを多くの変数で判断するような判別を行うとします。
その時、まずは性別による影響が強いようなので性別で分類、続いて年齢による影響が強いようなので年齢で分類・・・
このように木構造が下に伸びていってその人が会員なのか非会員なのかを分類することができます。
この時、分類された箱をノードと呼びます。
そしてもうこれ以上分類されない最後のノードをターミナルノードと呼びます。
決定木は簡単に実装でき、結果の解釈性が高いので初期段階の分析や説明のしやすさを目的に使われることが多いです。
ただ精度自体は他の機械学習手法と比較すると低いので最終アウトプットを決定木で行うのはオススメしません。
決定木に関しては、以下の記事で詳しく解説しています!
勾配ブースティング木
そんな単体では精度の低い決定木をブースティングというアンサンブル学習によって精度を高めたのが勾配ブースティング木と呼ばれる手法群です。
ブースティングでは、直列に複数のモデルを生成して精度を改善していきます。
つまり、勾配ブースティング木では、前の決定木では上手く判別できなかった部分に焦点を当てて次の決定木で学習していくイメージです。
単体だと上手く判別できない要素も複数の決定木を直列に組み合わせることで判別できるようになるんです!
勾配ブースティング木にはいくつかの手法がありますが、最もよく使われているのがLightgbmという手法です。
他の手法と比較して計算負荷が小さいため高速で結果を算出することができます。
勾配ブースティング木については以下の記事で解説しています!
コレスポンデンス分析
続いてコレスポンデンス分析!
多変量解析手法の1つでありアンケート調査の可視化などに使われる「コレスポンデンス分析」
コレスポンデンス分析はコレポン分析などとも呼ばれ、データの可視化に非常に優れた手法であり、マーケティングの場でよく使われます。
例えば、新たに化粧品の商品開発を行い競合とのイメージを比較したい時に消費者に対してこのような項目を回答してもらいます。
これらの点数を基に自社製品は消費者にとってどのようなイメージを持たれているのかを簡単に可視化することが可能なのです。
このように簡単にマッピングして、分かりやすく自社製品の特徴を捉えることができるのです。
実はこのマッピングを基に自社製品は香りが良いと直接的に判断してしまうのは数理的に好ましくないのですが、相対的に見て他の商品とどのような違いがあるのかを把握してマーケティングに活かすことは可能です
コレスポンデンス分析に関しては以下の記事で詳しく解説しています!
コンジョイント分析
消費者にとって、商品のどんな機能が響くのか知りたい場合に用いられる「コンジョイント分析」
マーケティングにおいて非常に重要な役割を果たします。
商品やサービスのどの部分を改善すれば消費者に受け入れやすくなるのか(効用値の大小)を把握するための手法であるコンジョイント分析。
どこまでのスペックが欲しいのか・価格はどこまで許容できるのかに対して消費者は明確に意識しているわけではなく、なんとなく潜在的に感覚を持っています。
そんな消費者の潜在的な効用を把握するために、直接的に機能の良し悪しを聞くのではなく様々なスペックの商品に点数を付けてもらうことにより機能の効用値を算出するのがコンジョイント分析になります。
コンジョイント分析を行うことで、消費者にとって最適なスペックを把握することができます。
それにより、ムダな機能拡張をすることなく消費者に受け入れやすい機能・価格の商品・サービスを提供することができるのです。
コンジョイント分析に関しては以下の記事で詳しく解説しています!
アップリフトモデリング
アップリフトモデリングとは、簡単に言うとマーケティング施策のターゲティング精度を高める手法です。
例えば、ECサイトで顧客の購買促進のためにクーポンを配るとしましょう!
出来るだけ効率よく効果を最大化してクーポンを配りたい。
しかし、クーポンを配布しなくても購入してくれるお客様には配布したくないですよね?
また、クーポンの場合はなかなかないとは思いますがクーポンを配布したら逆に購入しなくなってしまうお客様にはもちろんクーポンを配りたくないですよね?
クーポン配布の有無での購買有無は4つのセグメントでこのように分けることが出来ます。
鉄板・・・クーポンを配布してもしなくても購入してくれるユーザー群
説得可能・・・クーポンを配布しないと購入しないが、クーポンを配布すると購入してくれるユーザー群
あまのじゃく・・・クーポンを配布しなければ購入してくれるのに、クーポンを配布することで購入しなくなるユーザー群
無関心・・・クーポンを配布してもしなくても購入してくれないユーザー群
出来るだけ、説得可能のユーザー群に絞ってクーポンを配布したいところです。
あまのじゃくのユーザー群には絶対にクーポンを配布してはいけません。
アップリフトモデリングに関しては以下の記事で詳しく解説しています!
データ分析をマーケティングに活かす勉強法
ここまでで、マーケティングに活かすことのできるデータ分析の手法について簡単に解説してきました!
最後にデータ分析をマーケティングに活かす勉強法についてまとめていきます!
データ分析を勉強するために
データ分析を手法については以下の記事に取り上げた手法をぜひ勉強してほしいのですが、さらに踏み込んで勉強できる書籍や教材を紹介していきます!
実践に活きるデータ分析を勉強するのには、Udemy講座がおすすめです。
Udemyは世界最大の教育プラットフォームで僕自身も非常にお世話になっている本当にオススメのサービスなんです!
以下のコースがオススメです!
【初学者向け】データ分析コンペで楽しみながら学べるPython×データ分析講座
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【時間】 | 4時間 |
【レベル】 | 初級~中級 |
僕自身がUdemyの色んなコースを受けてみた中で、他のコースにはないこんなコースあったらいいなみたいなコースを作ってみました。
このコースは、なかなか勉強する時間がないという方に向けてコンパクトに分かりやすく必要最低限の時間で重要なエッセンスを学び取れるように作成しています。
アニメーションを使った概要編とハンズオン形式で進む実践編に分かれており、概要編ではYoutubeの内容をより体系的にデータ分析・機械学習導入の文脈でまとめています。
データサイエンスの基礎について基本のキから学びつつ、なるべく堅苦しい説明は抜きにしてイメージを掴んでいきます。
統計学・機械学習の基本的な内容を学び各手法の詳細についてもなるべく概念的に分かりやすく理解できるように学んでいきます。
そしてデータ分析の流れについては実務に即したCRISP-DMというフレームワークに沿って体系的に学んでいきます!
データ分析というと機械学習でモデル構築する部分にスポットがあたりがちですが、それ以外の工程についてもしっかりおさえておきましょう!
続いて実践編ではデータコンペの中古マンションのデータを題材にして、実際に手を動かしながら機械学習手法を実装していきます。
ここでは、探索的にデータを見ていきながらデータを加工し、その上でLight gbm という機械学習手法を使ってモデル構築までおこなっていきます。
是非興味のある方は受講してみてください!
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データ分析の勉強法については以下の記事でまとめていますので、是非参考にしてみてください!
マーケティングを勉強するために
マーケティングの勉強と一言で言っても非常に幅広いのですが、こちらは概念的な内容は書籍で学ぶことをオススメします!
USJを劇的に変えた、たった1つの考え方
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USJを劇的にV字回復させた元P&Gの森岡毅さんの著書。
マーケター必読の書籍で、マーケティングの基本をおさえておきたい方には必読の書籍です。
おばあちゃんがWebマーケティングを勉強して雑貨屋をV字回復!
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手前味噌ですが、僕自身がWebマーケティングを体系的に学べるストーリーを書籍としてまとめています。
おばあちゃんがWebマーケティングを駆使して雑貨屋を立て直していくストーリー。
Webマーケティングの全体感をつかむためにまず最初に読んで欲しいです。
価格は300円ちょっとですし、Kindle unlimitedであれば無料で読めるのでぜひチェックしてみてくださいね!
【入門から実践まで】Webマーケティングの全体像とデータ活用を短時間で学び実際にSEO集客ツールを作ってみよう!
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【時間】 | 2.5時間 |
【レベル】 | 初級 |
こちらも手前味噌ですが、僕自身の作成したコースになります。
Webマーケティングについて幅広く学べると同時にデータ分析についても簡単に理解した上で、最終的には簡単なSEOツールを作成していきます。
Webマーケティングの概要を理解したい方にもオススメですし、実際にプログラミング言語を使ってWebマーケのツールを実装してみたい方にもオススメの講座になっています!
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SEOの勉強ロードマップについては以下の記事で非常に詳しく解説していますので是非チェックしてみてください!
成約率の高いLP構築法 × 爆発的に売り上がるWeb広告運用術
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【講師】 | Webマーケ会社経営者 |
【時間】 | 6.5時間 |
【レベル】 | 初級 |
集客にブーストをかける導線として非常に重要な広告。
広告だけに頼る集客は問題ですが、様々なタッチポイントで広告によりユーザーにコミュニケーションを行うのは重要です。
そんな広告の中にも様々な種類があります。
この動画では、
・Google検索連動型広告(SEM)
・Googleのアドネットワーク
・Yahoo検索連動型広告
・Yahooのアドネットワーク
・Twitter広告
・Facebook広告
について簡単に学びつつ、LPについても学ぶことが可能。
Web広告の勉強法については以下の記事で詳しく解説しています!
Udemyには本当に有益な講座がたくさんあります。Udemy内のオススメWebマーケティング講座に関しては以下の記事にまとめていますので是非チェックしてみてください!
またマーケティング全般の勉強に関しては以下の記事を参考にしてみてください!
データ分析とマーケティングをつなぐために!
さて、そんなデータ分析とマーケティングをつなぐためにということで!僕がやっている活動から少しだけ紹介させてください!
Youtubeチャンネル「スタビジ」
データ分析とマーケティング・ビジネスサイドをつなぐというのは僕自身が活動のテーマとしてやっていることでもあり、是非以下のYoutubeチャンネルでたくさんの動画を公開しているので見てほしいです!!
拙著「俺たちひよっこデータサイエンティストが世界を変える」
こちらも手前味噌ですが、僕自身が書いているこちらの書籍も紹介させてください。
「俺たちひよっこデータサイエンティストが世界を変える」という書籍を出版しています。
あまり具体的なデータサイエンティストの仕事について分かりやすく書いている本が見当たらなかったので自分で執筆しました!
ここで紹介した勾配ブースティング木のXGBoostを使ったビジネスシーンでの実装についてストーリー形式で簡単にまとめていますのでイメージをふくらませてもらうのにちょうど良いかと思います!
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ここで紹介したデータ分析の勉強法とマーケティングの勉強法を参考にぜひデータ分析をマーケティングに活かしていってください!
スタビジアカデミー(スタアカ)
公式サイト:https://toukei-lab.com/achademy/
【価格】 | 98,000円 |
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【オススメ度】 | |
【サポート体制】 | |
【データサイエンティスト範囲】 | Python、機械学習、統計学、ディープラーニングからDXの考え方・機械学習のビジネス導入・SQLまで必要な要素を全て網羅 |
データサイエンティストとしての自分の経験をふまえてエッセンスを詰め込んだのがこちらのスタビジアカデミー、略して「スタアカ」!!
24時間以内の質問対応と現役データサイエンティストによる1週間に1回のメンタリングを実施します!
カリキュラム自体は、他のスクールと比較して圧倒的に良い自信があるのでぜひ受講してみてください!
他のスクールのカリキュラムはPythonでの機械学習実装だけに焦点が当たっているものが多く、実務に即した内容になっていないものが多いです。
そんな課題感に対して、実務で使うことの多いSQLや機械学習のビジネス導入プロセスの理解などもあわせて学べるボリューム満点のコースになっています!
データ分析とマーケティングを同時に学べるスクールに仕上げています!
ウォルマートのデータを使って商品の予測分析をしたり、実務で使うことの多いGoogleプロダクトのBigQueryを使って投球分析をしたり、データサイエンティストに必要なビジネス・マーケティングの基礎を学んでマーケティングプランを作ってもらったりする盛りだくさんの内容になってます!
・BigQuery上でSQL、Google Colab上でPythonを使い野球の投球分析
・世界最大手小売企業のウォルマートの実データを用いた需要予測
・ビジネス・マーケティングの基礎を学んで実際の企業を題材にしたマーケティングプランの策定
マーケティングによく使われるデータ分析 まとめ
ここまででマーケティングで使われるデータ分析手法について解説してきました!
ぜひこれらの手法を理解してマーケティングに用いていきましょう!
マーケティングという観点に限らずデータ分析の手法を網羅的に以下の記事でまとめていますので是非チェックしてみてください!
ただ、冒頭でもお伝えした通り手法ありきでデータ分析を行わないように注意しましょう!
以下の記事でデータ分析やマーケティングについての勉強法やロードマップについてまとめていますので是非あわせて読んでみてください!