こんにちは!
消費財メーカーの大規模ECサイトを担当しているデータサイエンティストのウマたん(@statistics1012)です。
マーケ畑もかじってきましたが、大学院時代は統計学を専攻していて最近は業務がマーケティングよりもデータサイエンスにかなり寄ってきてます。
個人的にはデジタルマーケターもデータサイエンティストもそれほど明確な境目はなくて、いかにデータを使ってビジネスをデザインできるかが価値の根源だと思っています。
この記事では、そんな立場の僕が
・データサイエンティストという職業が将来どうなるのか?
・はたしてデータサイエンティストがなくなる可能性はあるのか?
について徹底的にまとめていきます!
目次
データサイエンティストってそもそもどんなお仕事?

まずは、データサイエンティストとはそもそもどんな職業なんでしょうか?
以下の動画でも解説しています!
データサイエンティストは、そのまま「データから価値を生み出す人」なんですが必要なスキルは大きく分けて3つあります。
■エンジニアリング・ITのスキル
■統計学や機械学習理論のスキル
■マーケティング・ビジネスのスキル
1.まずは、エンジニアリングやITのスキル。
データの抽出・加工、分析、データ連携、データベース構築などに必要で、SQL・R・Pythonなどのスキルセットが望ましいと思ってください。
2.続いて、統計学や機械学習理論のスキル。
ただエンジニアリングが出来てもデータの読み方をミスすると大変なことになります。
検定を行った時のよくある勘違いや・偽相関・時系列データの見せかけの相関などエンジニアリングして出力した結果に対して解釈を間違えると大変なことになるパターンもあります。
3.そして最後にマーケティング・ビジネス視点の能力。
いくらデータエンジニアリングが出来て統計の知識が多くてもそれをビジネスの打ち手に落とし込めないと意味がありません。
出口設計まで出来てはじめてデータサイエンティストなんです。
事業会社にいると、ビジネスデザインが非常に大事だということをヒシヒシと感じます。
モデルの精度を上げることだけが正義ではないパターンも多くて、いかに現場の担当者に浸透しやすい業務設計のもとオートメーション化を進めるのかが大事だったり・・
データサイエンティストに関しては以下の記事で詳しくまとめていますのでチェックしてみてください!

データサイエンティストはなくなるのか

さて、そんなデータサイエンティストはなくなるのかという疑問について見ていきたいと思います。
データサイエンティストのこれまでと現在
まず、データサイエンティストのトレンドをチェックしてみましょう!
実際Googleトレンドで調べてみると・・・
上昇傾向にあるんです!

一方でビッグデータというワードは一時のバズワード時期からだいぶ落ちてきますね。
このトレンドをもう少し読み解いていきましょう。
インターネット革命が1990年後半から2000年初期にかけて起き、2008年のiphoneの登場を境にインターネットは全世界の人の手のひらに広がりました。
この時期に同時に起きたのが情報爆発。
今までは取得できなかった大量のデータが世の中にあふれだします。
そこでトレンドになったのがビッグデータやDMPなどのワードですね。
もう少し細かく言うと、データレイク→DMP→CDPの流れがあって、
みたいな変化があります。


そして現在・・・
データを貯める場所をせっせと作ったはいいものの・・ん?どうやって使ったらいいの?という状態になっている企業は少なくありません。
正直データは貯めるだけじゃ意味がなくて、どのように使うかの出口デザインをせずに貯め始めたデータは無用の長物になります。
そう!現在は、データはたくさん貯めることが出来たんだけどそれをどのように利用してどのようにビジネスにインパクトを与えるかみたいなところが必要とされているんです。
だからこそデータサイエンティストの出番なんです!!
データサイエンティストの需要というのは年々伸びてきており、これからもある一定の割合で伸びていくことが予想されます。
データサイエンティストの将来
さて、そんなデータサイエンティストの将来はどのようになるのか予想してみましょう!
米国のデータサイエンティスト需要はまだまだありますので、すぐにはデータサイエンティストという職種がなくなることはないです。
時価総額ランキングに連ねるテック企業の成功の秘訣はデータサイエンスであることが多い
そんな大手テックはデータサイエンティストやAI研究者には超破格な給与を提示してる
でもそれは当然.GoogleもAmazonも成功の秘訣はデータだし,優秀な人を確保するのは意外に難しい— かめ@米国🇺🇸データサイエンティスト/ブロガー (@usdatascientist) April 21, 2020
これからもデータサイエンティストは重宝されるでしょうし、データサイエンティストになるために培った知識がムダになることは間違いなくないです。
ただ、個人的にはデータサイエンティストはビジネス特化型とエンジニア特化型の2極化が進むと思っています。
データサイエンティストって、ビジネスデザインまで出来るビジネススキル特化型とAI開発できるエンジニアスキル特化型の2極化が進むと思ってる。
どちらにも統計の知識は必要だけど統計特化型はビジネスの世界では生き残っていけなくてアカデミックの世界でバリューを発揮することになると思う。
— ウマたん@スタビジ (@statistics1012) April 25, 2020
今でもこの流れは多少見られますが、この流れは加速するでしょう。
そのため、中途半端なデータサイエンティストはいなくなってしまう可能性があるのではないかと考えています。
ちなみにどちらにも統計学や機械学習理論の知識は必要ですが、
理論に特化するのはビジネス世界ではあまりバリューを出せない可能性が高いです。
どちらかというと理論に特化する場合はアカデミックの世界で最先端の研究を行う存在、ある意味で真のサイエンティストになってきます。
この理論特化のサイエンティストは長期的な目線で非常に重要であり、世界を変えるのは彼らの存在であると言っても過言ではないのですが、
こと日本においてはまだまだ理論特化の道のりは輝いているとは言えません。
アメリカなどでは、GoogleやFacebookなどの企業が研究所と組んでR&D的な観点でAI開発を進めていて理論特化のサイエンティストが重宝されていますが、日本ではまだまだ・・・
ここら辺の話は、シン・ニホンという書籍で述べられていますのでぜひ読んでみてください。
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完全に分類できるわけではありませんが、
IT系のスタートアップやベンチャー企業に関してはエンジニアサイドのデータサイエンティストの方が、エンジニアとシームレスに連携してPDCAを回し最適化を行い、サービスをグロースさせていくことができると思います。
一方で大企業の多い既存産業では、ビジネスサイドのデータサイエンティストが必要。
いくら最先端の知識があってもそれをオールドエコノミーと呼ばれる既存産業に浸透させていけるかは別問題なんです。
これから数十年単位で各既存産業が大きく変わりAI化・デジタル化されていくと思いますが、その立役者となるのは
最先端の技術を知っている人ではなく、その産業のドメイン知識をしっかり持っていてビジネス課題を捉えることができかつ、現場に浸透させる気概と説得力・行動力のある人材
だと思っています。
このように役割が2分割されることで住み分けがされていくのではないかと。
ちなみにどちらにも統計の知識は必要ですが、統計特化型はあまりビジネス世界でバリューがないのでは?と勝手に思っています。
だからこそ統計学は共通知識として基本をおさえておくべきです。

将来生き残るデータサイエンティストになるために

さて、なんとなーく2極化するだろうなと思われるデータサイエンティスト。
中途半端なデータサイエンティストになって消え去らないためにどのように勉強していけば良いのでしょうか?
正直、正解はないんですが私的に思うおすすめ本とか講座を2タイプ分けて紹介していきますね!
ビジネスサイドのデータサイエンティストを目指すなら
ビジネスサイドのデータサイエンティストを目指すのであれば以下のUdemy講座がおすすめ!

データサイエンスの分野を幅広くおさえている講座で、全世界で好評なコース。
ユニークなアニメーションと一緒にビジネスサイドからデータサイエンスを学べるのでオススメです!
内容は簡単である程度分かってる人には冗長な部分も多いです。
Udemyは他にもおすすめの講座がいくつかあるのでぜひチェックしてみてください!

そしてビジネスの普遍的なスキルも必須です。
そんな基礎的なビジネススキルを身につけるためにオススメなのが以下のグロービスが提供する定額制の動画学習サービス「グロービス学び放題」
公式サイト:https://hodai.globis.co.jp/lp
グロービス経営大学院を運営するグロービス株式会社がビジネスパーソンに向けて展開しているサービスで、気軽にグロービス流の考え方を学べるので非常にオススメです!
以下のカテゴリがあって様々な内容を学ぶことができます。
思考
戦略・マーケティング
組織・リーダーシップ
会計・財務
グローバル
キャリア・志
変革
テクノベート
創造
カテゴライズされた各コースに対して、初級・中級・実践知というレベル分けと最新のトレンドを講演動画から学ぶTrend pickupというコースがあります。
僕自身非常にお世話になっていて、特に藤原和博さんのグロービス講演動画は目から鱗でした!
1か月あたり、書籍1冊分程度の2000円以下で学べるんです!だいぶお得です。
10日間無料なのでぜひ体験してみてください!
以下の記事でグロービス学び放題について徹底的にレビューしています!

ただ、ビジネス感覚は実務で身に付けないと机上の空論になってしまうので定期的にインプットしつつ、実務でアウトプットしていきましょう!
自分自身、事業会社にいるデータサイエンティストなので思うんですがビジネスデザインしてからでないと本当にムダな分析・モデリングになってしまう。
先に出口設計をして関係者とにぎっておくことが大事!!
エンジニアサイドのデータサイエンティストを目指すなら
エンジニアサイドのデータサイエンティストになるのであれば、Pythonで出来ることのうちデータ分析・API連携・Webアプリケーション開発あたりは出来ないとまずい。

Udemyだと以下の講座が幅広く網羅していて実際にシリコンバレーで活躍されているエンジニアの方の講座なのでおすすめ!

ディープラーニングについて学ぶならUdemyよりも書籍の方がおすすめです。

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データサイエンティストの将来性 まとめ
データサイエンティストがなくなるのか、将来はどのようになるのかについて見てきました!
結論、
データサイエンティストはなくならないけど今後2極化するかもよ!
これからデータサイエンティストを目指している人はどっちの領域に自分が向いているか軸足を意識して勉強を進めると良いでしょう!
データサイエンティストへの学習ができるおすすめスクールは以下の記事で詳しく比較していますのでチェックしてみてください!

また、統計の知識やPythonのスキルは全員共通で必要!
統計の勉強方法やPythonの勉強法については以下の記事で詳しくまとめていますのでこちらもチェックしてみてください!

