こんにちは!
消費財メーカーのデータサイエンティスト、ウマたん(@statistics1012)です。
ビジネスやマーケティングにオススメな言語は?と聞かれたら間違いなく
Pythonである!
と答えます。
この記事では、
・なぜビジネス・マーケティングにPythonがオススメなのかという理由
・Pythonをビジネス・マーケティングに実際に活かす例
・ビジネス観点でのPythonの勉強法
について解説していきます!
目次
ビジネス・マーケティングにPythonがオススメな理由
まずは、ビジネス・マーケティングにPythonがオススメな理由について解説していきます。
簡単で分かりやすく学習の敷居が低い
Pythonは数あるプログラミングの中でもコードの記述がシンプルで分かりやすく学習しやすいです。
いくつかのプログラミング言語を勉強してきましたが、やっぱりPythonはC言語やJavaなどよりも圧倒的に分かりやすかったです。
またPythonは学習できるサービスが整っていたり、ネットの情報が豊富だったり、と独学で習得するのに良い環境が整っています。
ビジネスやマーケティングを主戦場とする人たちにとって、簡単で分かりやすいPythonは習得がしやすく非常にオススメな言語なんです
後ほど、Pythonの勉強方法について触れていきますよ!
出来ることの幅が広い
そして何といってもPython1つで応用できる範囲が非常に広いのがPythonをオススメする理由の1つです。
Pythonと聞くとどんなことが出来るイメージを持ちますか??
データ分析には確かに強いのは事実。
しかしPythonを使えば、
・簡単に各種APIを使った実装
・Web上の情報を集めてくるスクレイピング
・作業の自動化
などが出来ちゃうんです。
あまりビジネスやマーケティングサイドでは活躍する場面はないかもしれませんが、Webアプリケーションを作ることだって出来ちゃいます!
色んな言語を習得しなくても、Pythonだけでこれだけ幅広いことが出来るのは本当にうれしいですよねー!
詳しくは以下の記事で解説しているのでこちらもあわせて参考にしてみてください!
Pythonをビジネス・マーケティングに活かす実装例
つづいてPythonを実際に活かす実装例を簡単に見ていきましょう!
データ分析と先ほど取り上げた、ビジネス・マーケティング活用の3つを合わせた4つの利用法を一部コードも取り上げながら解説していきます。
・データ分析
・API利用
・スクレイピング
・自動化
データ分析
まずは、Pythonの利用法としては王道のデータ分析!
ただデータ分析とは言っても、ザックリ言って「ビジネス課題の特定→データ理解→データ集計・加工→モデル構築→評価→ビジネスに実装」の過程があるんです。
これはCRISP-DMというデータ分析プロセスのフレームワークで詳しく解説されています。
データ加工・集計には、PandasやNumpyというライブラリを用います。
ライブラリは以下のように読み込みます。
import pandas as pd
そしてCSVをインポートする時は以下のように!
df = pd.read_csv('○○.csv')
ここから様々な加工がPandasを使って出来ちゃいます。
ここでは、Pandasでの加工のステップは飛ばして元々整形されているMnistという画像データをXGBoostという手法で分類する方法について解説していきます。
XGboostは「eXtreme Gradient Boosting」の略で2014年に発表された手法です。
勾配ブースティングと呼ばれるアンサンブル学習と決定木を組み合わせた手法で非常に高い汎化能力を誇ります。
細かいアルゴリズムを理解する必要はありませんが、比較的カンタンに扱えて高い精度をたたき出すことから実務の場でよく使われることが多いです。
MnistはMixed National Institute of Standards and Technology databaseの略で、手書き数字画像60,000枚とテスト画像10,000枚を集めた、画像データセット。
0~9の手書き数字が教師ラベルとして各画像に与えられています。
手法の精度ベンチマークのためのデータに使われることが多いです。
流れとしては
XGBoost用に若干Mnistのデータ構造を修正
↓
XGBoostでモデル構築
↓
予測
精度は97.6%となり、かなりの精度でMnistの画像データを分類できました。
このXGBoostを使えば優良顧客とそうでない顧客の分類や、メールに対する反応率の予測など様々なマーケティング活動に活用することができます。
API利用
データ分析だけではないのがPythonの素晴らしいところ。
様々なツールやサービスのAPIを使って幅広いことができます。
例えば、Google Search consoleのAPIを使って、管理画面上では表示できない量のデータを抽出することができます。
これによりマーケティング活動に活かすこともできますし、ビジネスの効率も上がります。
PythonでのAPI利用に関しては以下の記事で詳しくまとめています!
スクレイピング
続いてはWebスクレイピング!
Webスクレイピングを行うことでWeb上の情報を引っ張ってくることができます。
毎回手動でデータを引っ張ってくるのは非常に面倒であるため、スクレイピングを使って自動でデータを引っ張ってくることが多いです。
非常に応用の範囲が広い技術で、様々な場面で用いられています。
例えば、スクレイピングを使うことで株価の情報などを自動的に日々抽出して自動売買するなど応用が可能です。
スクレイピングが出来るクラスを作ってみましょう!
#スクレイピング
class Scr():
def __init__(self, urls):
self.urls=urls
def geturl(self):
all_text=[]
for url in self.urls:
r=requests.get(url)
c=r.content
soup=BeautifulSoup(c,"html.parser")
article1_content=soup.find_all("p")
temp=[]
for con in article1_content:
out=con.text
temp.append(out)
text=''.join(temp)
all_text.append(text)
sleep(1)
return all_text
URLを配列に格納して渡すと、pタグに囲まれたテキスト情報を配列に格納して返してくれるクラスScrを作りました。
URLを複数入れても複数データで返してくれます。
requestsはURLにアクセスして引っ張ってくるライブラリ。
そこからBeautifulsoupでタグを指定してテキストを取得します。
soup.find_all(“p”)の部分でタグを指定しており、今回はpタグを全て引っ張ってくる指定をしています。
ここの部分を変更することで抽出するタグを変更することができますよー!
詳しくは以下の記事で解説しています!
いちいちデータをエクスポートしなくてもカンタンにデータを抽出できちゃうんですねー!
ビジネス・マーケティングシーンで大活躍!
自動化
Pythonでは、主にSeleniumというライブラリを使うことで自動化を行うことができます。
普段ビジネスの場で退屈におこなっているルーティンワークはありませんか?
そんな時はPythonの出番!
ブラウザ操作からページの情報取得など、様々な作業が自動化できるのです!
Seleniumをpip installするだけではなく、Chromeブラウザを操作するためのChrome Driverのダウンロードが必要です。
この時、使っているChromeブラウザのバージョンとChrome Driverのバージョンが一致するように気を付けましょう!
ここが一致しないと上手く動作しません。
Chrome Driverは以下のページからダウンロードしてください。
自分が使っているChromeブラウザのバージョンはブラウザ右上の3点リーダーメニューから以下のように確認することができます。
この場合使っているChromeブラウザのバージョンは84なので、Chrome Driverのバージョンも84を選ぶようにしましょう!
ダウンロードしたChrome Driverは任意のディレクトリフォルダに格納しておきましょう。
Googleで検索をして上位1位のサイトをクリックしてh2タグの情報を取得して、画面をスクリーンショットで保存する処理を以下にまとめています。
Pythonでの自動化については以下の記事で詳しくまとめています!
ビジネス観点でのPython勉強法
Pythonがビジネス・マーケティングにオススメな理由、そしてPythonの実装例について見てきました。
最後にそんなPythonをどのように勉強していけばよいのかまとめていきます。
Pythonは圧倒的に書籍よりもWebサービスを利用して学ぶことをオススメします。
実際に僕自身が使ったことのあるコスパの良いサービスをいくつか紹介しますね!
自分でやり切る自信があるなら
プログラミングは正直言って挫折しやすいです。僕自身も何回か挫折を味わってきました。
しかし自分のペースでモチベーションをしっかり管理してやり切る自信があるなら以下の2つのサービスが圧倒的にオススメです。
Udemy
公式サイト:https://www.udemy.com/
【価格】 | 1200円~(コース売り切り型) |
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【オススメ度】 |
Udemyは様々な専門知識が学べる世界最大の教育プラットフォーム!
Pythonに特化したプラットフォームではありませんが、Python関連の講座も大量にあります。
実際にPython関連のコースを20個以上受講して比較した記事を以下にまとめています!
Udemyでは、好きな講座を売り切り価格で購入することができるので自分のレベルに合った講座だけをつまみ食いして勉強することが可能です!
また講座別の評価も明記してあるので、選びやすいです!
網羅出来ている範囲は一番広いと言えます。
自分のレベルややりたいことにあわせて受講することが可能なのがいいですねー!
PyQ
公式サイト:PyQ
【価格】 | 3040円/月~ |
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【オススメ度】 |
PyQはPythonに特化したサービスです。
完全オンライン学習サービスで、定額制で全ての講座を受講することができます。
実際に手を動かすことをかなり重視しているので、楽しくモチベーションを保ちながら進めることが可能です。
インターフェイスが使いやすくてサクサク進められます。
プランはプロに質問ができて過去の質問も閲覧できるスタンダードプランと講座の受講だけできるライトプランがあります。
Pythonを素早く身に付けて実装してみたい!かつお金も安く済ませたい!ならPyQは非常にオススメ!
ただ完全自力なので、モチベーションが続かないと厳しいです。
以下の記事でPyQの体験を基に詳しくレビューしています。
自分でやり切る自信がない場合は
自分でやり切る自信がない場合はプログラミングスクールをオススメしています。
もしプログラミング自体が初めてなのであればプログラミングスクールの検討をした方がよいかもしれません。
ただプログラミングスクール自体は先ほどのUdemyやPyQと比較すると高額なので注意!
僕自身はテックアカデミーに通った経験とAidemyを1週間ほど受講した経験があります。
ちなみに以下の記事でPythonを学べるプログラミングスクールを詳しく紹介していますので是非チェックしてみてくださいね!
テックアカデミー
公式サイト:テックアカデミー
【価格】 | 163,900円~ |
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【オススメ度】 |
テックアカデミーは、オンライン学習ですが現役エンジニアのパーソナルメンターがつくので分からないところも解消しやすく書籍などで進めるよりは圧倒的に進みが早いです。
価格は3か月で284,900円!
価格が高い分お尻に火が付きますが、テックアカデミーは教材のクオリティが低く、ネットで無料で学べるレベルです。
メンターのレベルは非常に高いので自分のやる気さえあれば教材の範囲を超えた内容をガツガツ学ぶことが可能!
僕自身3か月のコースを1か月で終わらせて、応用をガツガツ学んでました。
テックアカデミーについては以下の記事で体験談をまとめていますので是非チェックしてみてください!
無料体験は事前に出来るので不安な方は試してみることをオススメします!
Aidemy
公式サイト:https://premium.aidemy.net
【価格】 | 528,000~ |
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【オススメ度】 |
Aidemyとは、AIのソリューションを法人向けに提供していたりAIのプログラミングスクールを提供していたりする会社です。
テックアカデミーはプログラミング全般を網羅していますが、AidemyはAI・Pythonまわりのみに特化したスクールです。
自分に合った完璧オーダーメイドのカリキュラムを作ってくれます。
内容はテックアカデミーよりも濃く深いですが、価格はその分割高です。
無料相談が出来るのと本コース申し込んでも2週間は返金無料です!
実際に受講してみた体験談を以下にまとめています!
ぜひ自分の特性を考えて選んでくださいね!
以下の記事でPythonの勉強法について詳しくまとめていますので、ぜひチェックしてみてください!
まとめ
Pythonをビジネス・マーケティング視点でどのように活用できるかについてまとめてきました!
まだまだここで紹介した以上のポテンシャルを持っているPythonですが、少しでもビジネスやマーケティングへの活用イメージは湧けば幸いです。
ぜひPythonをマスターしてビジネス・マーケティングをドライブしていきましょう!
ビジネス・マーケティング周りの書籍は以下でまとめています。
イラスト出典:Illustration by Stories by Freepik